【犯罪者】原作とドラマの違いは?鑓水のカメラや滝川の設定・結末を比較

【犯罪者】原作とドラマの違いは?鑓水のカメラや滝川の設定・結末を比較

Amazon Prime Video(アマプラ)のPrime Originalドラマシリーズ『犯罪者』は、太田愛さんの同名小説を原作にしたクライムサスペンスです。

最終話まで見終えたあと、「鑓水のカメラは作戦だったの?」「滝川は原作でも韓国人?」「結末も小説と同じ?」と気になった人も多いのではないでしょうか。

ドラマだけでは説明されない部分もあり、原作を知らないと迷いやすい場面がありますよね。

この記事では、原作小説とドラマ版の違いを、鑓水のカメラ、滝川の設定、最終作戦と結末を中心に比較します。

※この記事には、ドラマ最終話と原作小説のネタバレが含まれます。

原作終盤のカメラや磯辺の処遇については、公開されている原作読了者の詳細なレビューと、続編『天上の葦』の情報を照合して整理しています。

目次

『犯罪者』原作とドラマの違い一覧

原作とドラマでは、タイタスフーズの不正を追う大きな流れは共通しています。

一方で、鑓水の撮影方法や滝川の国籍、小道具などはドラマ向けに変更されました。

比較する部分原作小説ドラマ版
鑓水のカメラ滝川がケーブルを発見して切断服部がカメラ本体を持ち去る
失敗した撮影服部と滝川の接触映像服部と滝川を結びつける映像
滝川の設定日本人韓国から来た人物
滝川の小道具指圧ボールくるみ
手袋の演出原作の人物描写が中心外した瞬間から感情の変化を表現
結末不正は明るみに出るが、磯辺と服部の関与は表面化しない不正は明るみに出るが、磯辺と服部が責任を問われる場面はない
3人のその後『幻夏』『天上の葦』にも登場ドラマ続編は未発表

原作とドラマでは、起きた結果は近くても、そこへ至る見せ方が異なります。

特に違いが分かりやすいのが、服部と滝川の接触を撮影しようとしたカメラの場面です。

鑓水のカメラは原作とドラマでどう違う?

結論からいうと、原作では滝川がカメラのケーブルを切断し、ドラマでは服部がカメラ本体を持ち去る展開に変更されています。

ドラマ最終話では、鑓水たちが服部と滝川の接触を撮影し、殺人依頼につながる証拠を残そうとします。

しかし、白い車の助手席に置かれていたカメラは、服部に見つかって持ち去られてしまいました。

この展開は、原作にある「服部と滝川の接触映像を残せなかった場面」を、ドラマ向けに変更したものと考えられます。

原作では滝川がカメラのケーブルを切断する

原作でも、鑓水たちは服部と滝川を5億円の受け渡し役に指名し、2人が接触する場面を撮影しようとします。

ところが滝川は、周囲を警戒する中でカメラにつながるケーブルを見抜き、自ら切断します。

その結果、服部と滝川の関係を示す決定的な接触映像は残りませんでした。

原作では、鑓水が不用心だったというより、滝川の警戒心と観察力が、鑓水の仕掛けを上回ったことが分かりやすく描かれています。

参考:小説『犯罪者』のネタバレありレビュー

原作でも最終作戦のすべてが失敗したわけではない

ここで注意したいのは、原作で失敗したのは「服部と滝川の接触を押さえる撮影」だという点です。

鑓水たちの撮影や生中継が、すべて失敗したわけではありません。

  • 服部と滝川の接触映像は残せなかった
  • 滝川の犯行を世間へ伝える作戦は機能した
  • タイタスフーズとメルトフェイス症候群の問題も報道された

つまり、タイタスフーズの不正を暴くことには成功したものの、磯辺や服部まで直接つながる証拠は残せなかったということです。

参考:『犯罪者 下』ネタバレありの感想

ドラマでは服部がカメラ本体を持ち去る

ドラマ版では、滝川がケーブルを切るのではなく、服部が白い車の助手席に置かれたカメラ本体を持ち去ります。

服部が助手席へ手を伸ばしてからカメラを持ち去るまでの動きは短く、スマートフォンで見ていると、機材そのものを見落としやすい場面です。

そのため、次のような疑問が残ります。

  • なぜ見つけやすい助手席に置いたのか
  • カメラをわざと奪わせたのか
  • 映像は別の場所へ転送されていなかったのか
  • 予備のカメラはなかったのか

しかし、ドラマ内では別のカメラやバックアップ映像が残っていたことは示されていません。

鑓水のカメラは作戦だった?わざと奪わせた可能性を考察

結論からいうと、鑓水が服部にカメラをわざと奪わせた可能性は低いと考えられます。

仮にカメラがおとりで、別の場所から撮影していたのであれば、服部と滝川の接触映像を後から公表できたはずです。

ところが最終話では、別の映像が公開されたり、服部へ追及が及んだりする場面はありません。

服部と磯辺の関与は視聴者には示されますが、2人を殺人依頼へ直接結びつける決定的な証拠は失われ、責任を問われるところまでは描かれませんでした。

鑓水なら予備も用意していそうですが、作中ではバックアップ映像が出てこないんですよね。

最終回の黒幕やタイタスフーズの結末については、こちらの記事で詳しく整理しています。

関連記事:【犯罪者】最終回ネタバレ考察!黒幕の正体とタイタスフーズの闇を徹底分析

なぜドラマではカメラを奪う展開に変えた?

カメラの変更理由について、制作側から明確な説明は確認できませんでした。

そのため、ここからは原作とドラマの描写を比べた考察です。

原作では、滝川が周囲を調べ、カメラへ続くケーブルを見つけるまでの動きや警戒心が文章で描かれています。

一方、ドラマではその説明を省き、次の短い動きへ置き換えられました。

  • 服部がカメラを見つける
  • カメラを手に取る
  • 証拠そのものを持ち去る

カメラ本体を奪う方が、「決定的な証拠を失った」と映像だけで伝えやすいため、ドラマ向けに変更された可能性があります。

ただし、映像としては分かりやすくなった反面、「切れ者の鑓水にしては、カメラの置き方が不用心では?」という違和感も残る場面になりました。

滝川の設定は原作とドラマで違う?

鑓水のカメラと並ぶ大きな変更点が、滝川の人物設定です。

原作の滝川は日本人ですが、ドラマでは韓国から来た人物へ変更されています。

原作の滝川は日本人・ドラマでは韓国人設定

滝川役のチョン・イルさんはインタビューで、原作では日本人だった滝川を、ドラマでは韓国人のキャラクターとして作り直したと明かしています。

チョン・イルさんは原作を3回読み、松永大司監督と話し合いながら、ドラマ版の滝川を作り上げたそうです。

原作の滝川は、感情をほとんど表に出さず、尾行や監視、罠にも敏感な実行役です。

その冷静さや警戒心はドラマにも引き継がれていますが、国籍や小道具、仕草には独自の設定が加えられました。

滝川が誰の指示で動いていたのか、何を目的にしていたのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【犯罪者】滝川の正体は何者?目的や誰に指示されているかを考察!

指圧ボールが「くるみ」に変更された

チョン・イルさんによると、原作では、滝川が集中して考えるときに指圧ボールを手の中でいじる描写が何度も登場します。

ドラマでは、この指圧ボールがくるみへ変更されました。

韓国では年配の人が、くるみを手の中で転がすことがあるため、韓国から来た滝川の設定に合わせて、チョン・イルさんが提案したそうです。

監督も、くるみ同士がぶつかる乾いた音に恐怖感があるとして採用しました。

スマートフォンの小さな画面では手元を見落としても、カラカラと響く音は耳に残ります。

原作の小道具を、ドラマ版の国籍設定と音の演出に合わせて変更したことが分かります。

手袋を外す場面から滝川の感情が変わる

滝川は証拠を残さないため、普段は手袋を外しません。

しかし、ドラマでは物語の中で1度だけ、滝川が手袋を外す場面があります。

チョン・イルさんは、手袋を外した瞬間から、滝川の感情の変化が始まると説明しています。

本人が明言しているのは、次の範囲です。

  • 滝川は証拠を残さないため普段は手袋を外さない
  • 物語の中で1度だけ手袋を外す
  • その瞬間から感情の変化が始まる

真崎の死に触れたことで、滝川の中にそれまでなかった迷いや感情が生まれたことを示す演出とも考えられます。

ただし、真崎への罪悪感や、殺し屋を辞めようとしたとまでは明言されていません。

ドラマ版では、滝川のわずかな心の動きを、手袋やくるみなどの小道具で見せています。

参考:ドラマ『犯罪者』チョン・イルさんインタビュー

滝川が最後に真崎の手袋を取り出した理由や、自ら死を選んだように見えた場面については、こちらの記事で詳しく考察しています。

関連記事:【犯罪者】滝川はなぜ最後に真崎の手袋を取り出した?自ら死を選んだ理由を考察

最終回の結末は原作とドラマで違う?

結論からいうと、原作とドラマは細かな描写に違いがありますが、結末の大きな方向性は共通しています。

タイタスフーズの不正は明らかになる一方、すべての関係者が裁かれるわけではありません。カメラを失うまでの過程や滝川の演出など、そこへ至る見せ方が原作とドラマで異なります。

タイタスフーズの不正は世間へ伝わる

鑓水、相馬、修司たちは、真崎や中迫が追っていた事実を引き継ぎ、タイタスフーズの問題を世間へ伝えます。

  • メルトフェイス症候群の原因
  • 問題のある商品の存在
  • タイタスフーズによる隠蔽
  • 被害者や関係者への口封じ
  • 政治家と企業のつながり

そのため、鑓水たちの作戦がすべて失敗したわけではありません。

企業が隠そうとした事実を世間へ出したという点では、3人の計画は成功しています。

真崎と中迫がなぜ一緒にタイタスフーズの不正を追っていたのかについては、こちらの記事で詳しく整理しています。

関連記事:【犯罪者】中迫と真崎はなぜ知り合い?子供の病気とタイタスフーズの繋がりを考察

服部と磯辺の関与は視聴者には示される

ドラマでは、服部が滝川を動かす窓口となり、磯辺がタイタスフーズを政治的に守っていたことが示されています。

しかし、服部がカメラを持ち去り、滝川も依頼主について証言しないまま死亡しました。

そのため、服部と磯辺を殺人依頼へ直接結びつける決定的な証拠は失われました。

ドラマでも、2人が逮捕されたり、事件の責任を問われたりするところまでは描かれていません。

視聴者には黒幕が分かっているのに、すべてを裁ききれないところが苦い結末でした。

原作の磯辺と服部はその後どうなった?

原作でも、磯辺と服部の殺人依頼への関与は表面化しません。

原作読了者のレビューでは、磯辺はその後、政界を退いたとされています。

一方、服部は政治家ではなく、磯辺の私設秘書です。

服部は罪に問われないまま行動を続け、シリーズ第3作『天上の葦』にも、磯辺の私設秘書として登場します。

政界を退いたのは磯辺であり、服部まで政界を引退したわけではありません。

参考:KADOKAWA『天上の葦 上』作品情報

相馬・鑓水・修司が生きて前へ進む結末は共通

相馬、鑓水、修司の3人は、事件の中で何度も命を狙われながらも生き延びます。

すべての悪人を裁き、完全な勝利を手にしたわけではありません。

それでも、真崎や被害者たちが残したものを受け取り、それぞれの人生へ戻っていきます。

真実を明らかにしても、失われた命が戻るわけではなく、権力の中心まで崩せるとは限りません。

その苦さを残しながら、3人が生き続ける結末は、原作とドラマで共通しています。

相馬と鑓水が以前から知り合いだった理由や、修司を鑓水へ預けた経緯については、こちらの記事で原作を交えて解説しています。

関連記事:【犯罪者】相馬と鑓水の関係は?修司を預けた理由を原作ネタバレ解説

『犯罪者』の原作は3作品のシリーズ

太田愛さんの原作は、『犯罪者』だけで終わる物語ではありません。

相馬、鑓水、修司が登場するシリーズは、次の順番で続いています。

読む順番作品名冊数
1『犯罪者』上・下
2『幻夏』1冊
3『天上の葦』上・下

物語は3作品、文庫本では合計5冊です。

第2作『幻夏』にも3人が登場する

『幻夏』では、相馬の少年時代と、過去に起きた少年失踪事件が大きく関わります。

『犯罪者』で結ばれた相馬、鑓水、修司の関係も続いており、3人は新たな事件に向き合います。

ただし、タイタスフーズ事件の直接的な後日談だけを描く作品ではありません。

同じ3人が、冤罪や司法制度の問題に関わる別の事件を追うシリーズ第2作です。

第3作『天上の葦』には服部も登場する

シリーズ第3作『天上の葦』でも、鑓水、修司、相馬が登場します。

さらに、『犯罪者』で磯辺の私設秘書だった服部も再び鑓水の前へ現れます。

メディア、政治、公安などが絡む事件を通して、鑓水の過去や元テレビマンとしての一面も深く描かれます。

ドラマのシーズン2はある?

2026年8月時点では、ドラマ『犯罪者』のシーズン2制作は正式発表されていません。

ただし、原作には『幻夏』と『天上の葦』があり、相馬、鑓水、修司の3人も続けて登場します。

映像化できる原作は残っていますが、原作に続きがあることと、ドラマ続編の決定は別です。

今後のPrime Videoからの正式発表を待つ必要があります。

修司が過去に起こした傷害事件や、最終盤で用意した100万円の出所については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:アマプラ【犯罪者】修司の前科は何?傷害事件の過去と100万円の出所を考察

まとめ 鑓水のカメラなど原作とドラマの違いを比較

アマプラのドラマ『犯罪者』と原作小説の違いを比較しました。

  • 原作では滝川がカメラのケーブルを切断する
  • ドラマでは服部が車内のカメラ本体を持ち去る
  • 原作で失敗したのは、服部と滝川の接触を押さえる撮影
  • 鑓水がカメラをわざと奪わせた可能性は低い
  • 原作の滝川は日本人で、ドラマでは韓国人設定へ変更された
  • 原作の指圧ボールは、ドラマではくるみに変更された
  • 手袋を外した瞬間から滝川の感情の変化が始まる
  • タイタスフーズの不正は明らかになるが、磯辺と服部が裁かれるところまでは描かれない
  • 原作には『幻夏』『天上の葦』が続く

鑓水の撮影計画は、原作でも完全には成功していません。

原作では滝川がケーブルを見つけ、ドラマでは服部がカメラ本体を持ち去ります。

つまり、ドラマのカメラは鑓水が仕掛けた別の作戦というより、原作にある「服部と滝川を結ぶ証拠を残せなかった場面」を、映像で分かりやすく見せるために変更した可能性があります。

細かな演出は変わっていますが、真実を明らかにしても、権力の中心にいるすべての人物を裁けるわけではないという苦い結末は、原作とドラマに共通しています。

『犯罪者』の関連記事

ドラマ『犯罪者』の登場人物や伏線、最終回については、以下の記事でも詳しく解説しています。

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