ドラマ『VIVANT』とサンリオのコラボが突然中止され、「何があったの?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。
きっかけは、中国で批判されたドラマの拷問シーンです。

でもなぜフィクションの描写なのにキャラクターグッズの販売中止にまで発展したの?
この記事では、騒動の経緯、問題になった第19話の内容、中国メディアの主張、サンリオの判断とTBSの説明を整理します。
この記事を読んでわかること
- VIVANTとサンリオに何があったのか
- 中国が怒っている理由と問題のシーン
- サンリオがコラボを中止した理由
- 中国市場との関係とTBSの説明
VIVANTとサンリオに何があった?コラボ中止までの経緯
『VIVANT』の拷問描写が中国で批判され、サンリオはコラボ商品の販売や今後の関連企画を中止しました。
サンリオと『VIVANT』のコラボは、2026年6月26日に発表されました。
ハローキティやマイメロディなどがドラマの登場人物に扮したグッズが企画され、7月3日からTBSショッピングで販売。東京駅では期間限定ショップも開催されていました。
出典:TBS公式|サンリオキャラクターズとのコラボ発表
コラボ商品の詳細は以下の記事で
▶︎ VIVANT×サンリオは誰が誰?キャラクターの組み合わせとファンの反応
ところが10月、中国でドラマの内容が批判され、コラボ企画にも批判が向けられるようになります。
コラボ中止までの経緯
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 6月26日 | VIVANTとサンリオのコラボ発表 |
| 7月3日 | コラボ商品の販売開始 |
| 10月25日 | 中国国営メディアがドラマを批判。中国SNSでも話題に |
| 10月28日 | サンリオ中国法人がコラボ中止を発表 |
| 10月29日 | 日本のサンリオも公式サイトで中止を発表 |
中国では10月25日、国営中央テレビが『VIVANT』の内容を批判。
同日、中国のSNS「微博(ウェイボー)」で関連する話題が検索ランキング1位になったと報じられています。
出典:環球時報|10月26日の報道(中国語)
その後、サンリオ中国法人が10月28日夜に中止を発表し、翌29日には日本本社も同様の決定を公表しました。
中止に至った背景と、サンリオが発表した理由は次のとおりです。
- 中国での批判: 第19話の拷問シーンや、中国の組織を残酷な敵として描いた設定に批判が集中
- サンリオの判断: コラボに関連するコンテンツに、企業理念「みんななかよく」にそぐわない表現が含まれていると判断
- 中止する内容: コラボに関するすべての取り組み、今後の企画、宣伝活動
VIVANTの問題のシーンは何話?どんな描写だった?
中国で問題視されたのは、2026年10月4日放送の第19話で、中国の秘密情報組織「シンシー」が日本の別班員に行った拷問シーンです。
第2シーズンでは、主人公・乃木憂助(堺雅人)の仲間である別班員5人が、シンシーに捕らえられていました。
第19話では、情報を聞き出そうとするシンシーが、口を割らない別班員たちに過酷な拷問を加えます。
特に残酷な扱いを受けたのが、和田貢(平山祐介)です。
和田は右手の指をすべて切断され、さらに黒須から奪われた乃木家の守り刀で腹部を切られ、胸を刺される場面が描かれました。



これは日本の視聴者の中にでも
見ていられないという意見が多かったね
こうした暴力表現を含むことから、放送冒頭には視聴者へ注意を呼びかけるテロップも表示されています。
出典:MANTANWEB|第19話の拷問シーン



拷問を行ったシンシーは、ドラマの中に登場する架空の組織。
バルカみたいに架空の名前にすればよかったのに…
しかし、中国の秘密情報組織という設定だったことが、今回の騒動につながりました。
VIVANTで中国が怒る理由は?何が問題視された?
中国メディアは、中国を残酷な敵として描いたことに加え、日本の過去の加害行為を中国側の行為として描いていると批判しています。
批判の中心となっているのは、次の2点です。
中国の秘密情報組織を残酷な敵として描いたこと
中国メディアは、中国の組織が日本人を拉致・拷問する設定について、中国への敵意をあおる内容だと批判しています。
2026年10月26日付の『環球時報』は、『VIVANT』第2シーズンが実在する「中国」という国名を使用し、秘密情報組織を日本側の敵として描いていることを問題視しました。
同紙は、日本の情報機関を正義の側として描くことで、中国に対する脅威を強調していると主張しています。



意味がわからん
また、国営中央テレビも、自衛隊の海外活動を美化する内容だと批判しました。
出典:環球時報|日劇の描写を批判した記事(中国語)
日本軍の歴史的な加害行為を連想させる描写
中国メディアは、劇中の拷問方法が旧日本軍による中国人への拷問と重なり、歴史上の加害者と被害者の立場を逆転させていると主張しています。
中国側が特に問題視したのは、指の切断や刃物による拷問です。
『環球時報』は、これらの行為が日中戦争当時、日本軍によって中国の抗日活動家に行われた拷問と類似していると指摘しました。
そして、その行為を現代の中国人に行わせる演出は、歴史を歪めるものだと批判しています。
出典:環球時報|10月26日の報道(中国語)
つまり中国メディアは、拷問シーンの残酷さだけでなく、歴史認識に関わる表現として問題視しているのです。
ただし、これらは中国メディアによる作品の解釈であり、制作側がそのような意図で演出したと確認されたわけではありません。
サンリオはなぜコラボを中止した?中国市場との関係は?
サンリオが公式に説明した中止理由は、企業理念に合わない表現が含まれていたことですが、急成長する中国市場への配慮も判断に影響した可能性があります。
サンリオの企業理念「みんななかよく」との不一致
サンリオは、コラボに関連するコンテンツに企業理念と合わない表現が含まれていると判断し、企画の終了を決定しました。
サンリオは10月29日の公式声明で、コラボに関連するすべての取り組みと今後の展開、宣伝活動を中止すると発表しています。
同社が掲げる企業理念は「みんななかよく」です。
キャラクターを通じて思いやりや人とのつながりを広め、世界中の人々に笑顔を届けることを目指しています。
出典:サンリオ公式|コラボレーション終了のお知らせ
一方、今回のコラボは、サンリオが第1シーズンの登場人物を使った商品として企画・審査したものでした。
中国メディア『環球時報』の取材に対して、サンリオはドラマの制作には参加しておらず、第2シーズンの展開を事前に把握していなかったと説明しています。
出典:Global Times|サンリオへの独自取材(英語)
つまり、商品が企画された段階では、後に問題視される拷問シーンを把握していなかったことになります。



もし知っていたらコラボしなかったってことなのかな?
なお、サンリオは公式声明で、企業理念にそぐわないと判断した具体的なシーンを特定していませんが、批判内容から考えても「拷問シーン」であると考えていいでしょう。
中国市場での売上拡大とコラボ中止の関係
中国市場での売上が大きく伸びていたサンリオにとって、現地での批判が経営上の判断材料になった可能性があります。
中国メディア『環球時報』は10月29日に掲載した社説で、サンリオの中国市場での業績を取り上げています。
| 項目 | 中国事業の実績 |
|---|---|
| 対象期間 | 2026年1〜6月 |
| 売上高 | 7億8100万元 |
| 前年同期比 | 40%以上増加 |
出典:Global Times|サンリオの中国市場に関する社説(英語)
この社説では、中国市場を重要視するのであれば、中国に対する尊重を具体的な行動で示すべきだと主張しています。
さらに、『VIVANT』とのコラボを続ければ、短期的な売上だけでなく、長年築いてきた消費者との信頼関係も損なわれると警告しました。
こうした主張を受け、サンリオが中国市場への影響を懸念した可能性は考えられます。
特に注目したいのは、中国で起きたドラマへの批判が、日本国内の商品展開にも影響したことです。
サンリオ自身は中国市場での売上や経営上の損失を中止理由として挙げていませんが経済的な影響については、現時点では考察の域を出ません。



放っておくと店舗が襲われたりするの危険もあるからね
VIVANTの中国批判にTBSはどう説明した?
TBSは『VIVANT』について、完全なフィクション作品であり、特定の国家を敵視したり、おとしめたりする意図はないと説明しています。
2026年10月28日、TBSテレビの龍宝正峰社長は定例記者会見で、中国メディアからの批判に言及しました。



龍宝社長は、国家間の対立をあおったり、暴力を容認したりする立場ではないと説明しているよ
また、ドラマは純粋なエンターテインメントとして制作したものであり、特定の国の人々を傷つけるメッセージを届ける意図はないと強調しました。
一方、暴力描写については、視聴者に不快感や過度の恐怖心を与える演出になっていないか、今後も検討する課題だと述べています。
出典:日刊スポーツ|10月28日のTBS社長会見
VIVANTとのコラボは他にもたくさんの企業が参加しています。
中国への市場拡大をしている企業もあるため後追いをする企業が現れる可能性もあります。
VIVANTコラボ商品はどんなものがある?
▶︎VIVANTコラボ商品・キャンペーン一覧!実物写真入り限定グッズをまとめて紹介
まとめ|VIVANTとサンリオに何があったのか
『VIVANT』とサンリオのコラボ中止は、第19話の拷問シーンをめぐる中国での批判がきっかけとなりました。
中国メディアは、中国を残酷な敵として描いたことや、日本軍による過去の加害行為を連想させる表現を問題視しています。
その後、サンリオは企業理念との不一致を理由に、コラボ企画の終了を決定しました。
また、中国メディアがサンリオの中国事業の成長を具体的に取り上げていたことから、経済的な影響も判断の背景にあった可能性があります。
TBSは特定の国家をおとしめる意図を否定していますが、ドラマへの批判が作品の枠を超え、日本企業の商品展開にまで影響した騒動となりました。










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